0(ゼロ)はインド人によって使われたとされています。
しかし、最初は数字ではなく、その位に「 数がない 」ということを示す記号だったそうです。
空白にするよりもなにか置いたほうがいいという理由でしょう。
このゼロは16世紀初めになってやっと正式な数とされました。
そして、重要な意味を持つようになったのです。
しかし、このゼロはいまだに人間の感性にはマッチしないようです。
1世紀が100年であることはわかりますが、その始まりは2100年だっけ、2101年だっけ、という疑問が起きるでしょう。
事実、西暦2000年に21世紀だと盛り上がってしまった人々が多数いたとのことです。
( この件は西暦のスタートが1年からだと考えたら解決するでしょう )
日本の漢数字にはゼロを示す物がなく、 ” 10200 ” は ” 一万二百 ” ととばされて書かれます。
零という漢字はありますが、数の表記には使われていません。
ローマ数字 ( Ⅰ.Ⅱ .Ⅲ.… ) にもゼロはありません。
ついでに言うならば、年齢の数え方は日本は0歳からですが、中国などでは1歳から始まります。
( 日本でも”数え”と満”で変わりますが )
数学的なゼロの性質は、ゼロを加えても結果が変わらないことです。→ ①
そして、整数としてのゼロは正と負(マイナス)の中間点にあるということです。→ ②
これを利用すると方程式が解けます。
“ x + 5 = 20 ” があるとします。
左辺 ( x + 5 ) に ② を使って ( + 5 ) の反対側にいる ( − 5 ) を足します。
→ “ x + 5 ( − 5 ) ”
すると、 “ x + 0 ” と表されます。
右辺の 20 にも ( − 5 )を足さねばならないので、これをまとめると
“ x + 0 = 20 + ( − 5 ) ” → “ x + 15 ” と x が求められます。
通常は “ x +20 ” → “ x = 20 − 5 ” → “ x = 15 ” なのですが、このように 0 が使われているのだということを認識しておくことが「 数学 」を学ぶ、考えるためには必要になってきます。
数字としては後から産まれたゼロですが、大切な意味を持っているのです。