第2回 報告書の点数の取り方
横浜サイエンスフロンティア受検生のみなさん、こんにちは。
横浜サイエンスフロンティアセミナー 講師の山田です。
第2回目の今日は、報告書で良い点数をために、
学校の成績を上げるためにはどのようなことに気をつければよいか見ていきましょう。
▶︎▶︎ 第1回の内容
第1回 サイフロ受検、まずはここから! 公立中高一貫校とは?
■ 報告書の重要性
まず、サイエンスフロンティアを受検するなら、
報告書で良い点をとることはとっても大事。
……受検しなくても、大事ですが ( ^ ^ ;)
サイフロの試験の配点は、適性検査Iが150点 ( 調整後 ) 、
適性検査IIが150点 ( 調整後 ) 。
そこに、5年生・6年生の学校の成績をもとに提出された
報告書の点数を 最大100点( 調整後 ) 分加算し、
400点満点( 調整後 ) で合否を争います。
つまり、全体得点のうち25%もの点数が、
適性検査当日より前に決まってしまうのです。
100点満点のテストで事前にすでに25点得点してたら、圧倒的に有利ですよね。
だから、サイフロを受検するなら、適性検査対策と同じ、
もしくはそれ以上に、学校の成績を上げておくことが重要なのです。
■ 報告書の点数の上げ方 基礎編
まず、お父さま、お母さまに把握しておいてほしいことがあります。
通知表のどの部分がサイエンスフロンティアの報告書に反映されるのか??ということです。
具体的には以下の9教科です。
・ 国語
・ 算数
・ 理科
・ 社会
・ 外国語
・ 音楽
・ 図工
・ 家庭
・ 体育
この9教科が それぞれ、3段階で評価されます。
注意点は以下の2つです。
① 委員会活動や運動会の代表など、教科と無関係な部分は評価の対象にならない
小学校生活上非常に重要な活動ではありますが、
報告書には反映されません。
また、欠席日数も見られません。
② 外国語は評価の対象になる 逆に道徳は評価の対象にならない
外国語は4年生以下は評価の対象になりませんが、5年生以上で評価の対象になります。
サイエンスフロンティアの報告書は
5年生以上の成績をもとに作成されるので、評価の対象です。
逆に道徳は、道徳所見含め一切の情報が盛り込まれません。
なお、総合的学習の時間は評価の対象ではありませんが、学習記録は送られます。
まとめると、学校生活全体で気をはりつめておく必要はなく
報告書に反映される9教科のみに力を入れれば良いといえます。
■ 報告書の点数の上げ方 応用編
突然ですが質問です。
それぞれの教科で、学校の先生は何に注目して成績をつけているでしょうか?
答えは…
① 知識・技能
② 思考力・判断力・表現力等
③ 主体的に学習に取り組む態度 ( 学びに向かう力・人間性等 )
この3点( 観点別評価 )で成績がつきます。 ( 令和3年現在 )
点数の取り方も含め、順番に確認していきましょう。
① 知識・技能
ほとんどがテストの得点で決まります。
両面刷りの大きなテストであれば、表側の点数がこれに当たることが多いです。
また、家庭や図工などの技能科目では実際の授業中に
課題を達成できるかが評価の中心になることもあります。
② 思考力・判断力・表現力等
これも主な評価はテストです。
両面刷りの大きなテストであれば、裏側の点数がこれに当たることが多いです。
また、音楽における鑑賞や、図工における他人の作品への感想、
国語の初読感想など、授業中に提出を求められた課題によっても評価されます。
③ 主体的に学習に取り組む態度 (学びに向かう力・人間性等 )
旧観点における 「 関心・意欲・態度 」の評価です。
原則として、テストによって決まることはありません。
塾での勉強に一生懸命になっている受験生ほど、
学校の勉強が基礎的すぎるので軽視する傾向にあります。
「 学校の勉強なんて、よく聞いていない。
でも 結局、テストで満点さえ取ればいいんでしょ? 」
そんな受験生もいます。
しかし、そのような態度ではこの観点の評価は高くならないです。
この観点で評価をもらうにはコツがあるのです。
■ 報告書の点数の取り方 「 主体的な学習 」 とは何か?
主体的に学習に取り組む態度で良い評価をとるには、
「 発言回数 」 「 日々の宿題の提出率 」 「 自己調整力のアピール 」 の3点が重要です。
高評価が取りにくいところですが、ぜひ頑張って良い評価を得ましょう。
「 発言回数 」 合っている、間違っているかは関係なく、
とにかく挙手して発言することが重要です。
多くの担任が発言回数を数えています。
とは言っても、あまりふざけた回答ばかりしていると評価が下がります。
ウケ狙いをせず、真面目にね。
めざせ、1時間に1回発言!
「 日々の宿題の提出率 」 担任によっては、提出時刻前後にストップウォッチを起動し、
10秒提出が遅れるたびに減点される厳しい方もいるくらいです。
漢字ドリルや計算ドリルは、毎朝、登校したらただちに提出しましょう。
「 自己調整力のアピール 」 自分のどこがいけなかったのか、どうしたら次はもっとうまくいくのか、
授業中に振り返る機会があれば要注意です。
改善点や予定表をわかりやすくまとめ、ノートに書いて提出しましょう。
確かに3点とも、私立中学受験とは概ね関係のない内容です。
しかし、サイエンスフロンティアに合格したいのであれば、決して軽視してはいけません。
発言回数や日々の宿題の提出はサイフロの理想とする
生徒像のところで挙げられているリーダーシップや協調性と大きく関係があります。
自己調整力は、サイエンスフロンティアの適性検査でも求められる思考力・判断力に直結します。
ですので、毎日がサイエンスフロンティアのための勉強だと思って、気を抜かずに学校の授業に臨みましょう。
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第3回 サイフロ適性検査Ⅰ