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入試情報

入試情報
選抜方法
適性検査(45分)適性検査II(45分)
【適性検査Ⅰ】文章・図・表やデータなど与えられた資料を的確に読み解き、課題をとらえて適切に表現する力をみる
【適性検査Ⅱ】与えられた情報を科学的・数理的にとらえ、分析力や思考力、判断力などを生かして課題を解決する力をみる


2019年度倍率
志望者517名
入学枠80名
倍率6.46倍


2018年度倍率 
募集定員80名
2018年度 倍率6.67倍
2019年度募集定員
男女各40名
出願者数:517名(男子:301名/女子:216名) 倍率:6.46倍
受検者数:490名(男子:285名/女子:205名)6.13倍


2017年度倍率
志願者数:男子:450名・女子:235名
志願倍率:男子:11.25倍・女子:5.88倍
検査Ⅰ 45分 100点
検査Ⅱ 45分 100点

特徴①設置形態
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校に中学校を併設し、併設型の市立中高一貫教育校を設置

②学校の特色
「サイエンスの考え方」「豊かな社会性や人間性」を身に付けた、次世代のグローバルリーダーの育成を目指す。6年間を基盤型形成期と充実発展期で学ぶ

教育理念
学問を広く深く学ぼうとする精神と態度を培いながら、豊かな社会性や人間性を育みます。生徒一人ひとりが持つ潜在的な独創性を引き出し、日本の将来を支える論理的な思考力と鋭敏な感性を養い、先端的な科学の知識を基にした智恵や技術・技能を活用して、グローバルリーダーたる「サイエンスエリート」を育成します。
教育方針
「驚きと感動による知の探究」
育てる人物像
「サイエンスの考え方」を身に付けた生徒を育てます。
豊かな社会性や人間性を身に付けた生徒を育てます。
次代を担うグローバルリーダーの素養を身に付けた生徒を育てます。
附属中学校1学年2学級 定員80名
高等学校 1学年6学級 定員240名
附属中学校の入学者の決定
志願資格 志願者本人及びその保護者が横浜市内に住所を有する者。
選考方法 適性検査及び調査書等により、附属中学校で学習するための適性や、学ぶ意欲、基礎的な学習の状況を総合的に選考し、入学者を決定します。
入学定員 附属中学校 1学年 80 人(2学級)の募集
なお、横浜サイエンスフロンティア高等学校は、平成31年度まで1学年240 人(6学級)の募集、平成32年度以降1学年160 人(4学級)の募集となります。

適性検査Ⅰ※は、3000 字程度の説明文の要約と意見文作成、及び資料の読み取りの出題です。適性検査Ⅱは、図形や整数の性質などの算数の重要単元や、理科の実験や観察に関する問題が多く出題されます。

要約と意見文対策は、基礎的な表現スキルから論理的な書き方まで、体系的な教材で記述力を高めます。算数の頻出単元及び理科の重要分野は、反復重視の特化教材と特別カリキュラムで実力を養成し、得点力を高めます。
※ 適性検査Ⅰの問題は、横浜市立南高校附属中学校と同じです。

思考力重視で情報処理の「速さ・正確さ」を求める問題
学校で習わないような難しい問題が多いのでしょうか?
ちがいます。学校で学んだ基本を徹底活用する難問です。
難しいことは事実ですが、学んでいないことを答えさせられはしません。むしろ、学習したことを完全に身につけて使いこなせるかどうかをしつこいくらい確かめようとします。
たとえで説明します。学校で「地球温暖化」を学んだとします。ふつうは「二酸化炭素の排出量と温暖化がこのように関係している。だから注意すべき点は……」くらいです。ところが、サイフロ附属中の問題は、数値をチェックして具体的に計算したり、資料の中身を比べてどの地域が深刻なのか、その原因は何だろうか、などを考えたりするところまで進みます。情報を何となく読むのではなく、学んだ方法を使ってできるだけ具体的に読み込む、ということです。このような情報処理の複雑さがサイフロ附属中の問題の特徴です。

理系が特別に難しいわけではなく、センスやひらめきより文系理系を超えた「情報処理能力・論理的思考力」が大切。
計算に代表される「作業」はあまり重要ではありません。むしろ、情報を読んで、思考することを重視します。検査Ⅰでは文系の内容を主体に、検査Ⅱでは理系を主体に展開しますが、学校名から想像されるような「学校で理数が得意」かどうかで勝負がつく検査とは言い切れません。むしろ、言語(国語)まで一体化した情報処理能力が主役です。あくまでも「筋道をたてて論理的に考える」ことが課題です。したがって、センスやひらめきより、「論理的に思考した」経験がものをいいます。

いつから対策をはじめればよいでしょうか?
早い方がよいのですが、6年生からでも遅くありません。
「情報処理力・論理的思考力」は、特別な能力や知識は不要であり、また、誰にとっても訓練する価値のある内容ばかりです。したがって、1年間でも成果をだすことができます。ただし、できることなら小3、小4くらいから意識した学習をするようおすすめします。

受検は考えていませんが、解いてみる価値がありますか?
大いにあります。「新しい時代の学力」のヒントが詰まっています。
各学校の適性検査は「新しい時代の学力」のあり方を示しています。サイフロ附属中は其の中でも「情報処理力・論理的思考力」を主役とした問題群です。多様なデータの読み取りと判断は、高校入試から大学入試でも、どんどん重要視され、出題が増えている、まさに現在の「花形分野」です。受検を考えていなくても、類題の練習や模試の受験などが、すべての小学生にとって、刺激にあふれたよい経験になるはずです。
将来、難関国私立高校や大学、横浜サイエンスフロンティアはもちろん、横浜翠嵐・湘南・柏陽・などの特色検査(適性検査と同じ傾向が進んでいます)を実施する高校を目標にお考えなら、ぜひチャレンジしてほしい問題です。

科学技術をテーマにした総合的情報処理+大型の要約・作文
問題の概要
文章資料の読解と作文で体験する「国語学習のど真ん中」

科学技術が一貫したテーマになっています。このあたりは「サイエンスフロンティア」らしいとも言えます。生徒の対話に沿って問題が進みます。問題1・問題2に分かれ、1は小設問の集合、2は要約と作文です。問題2の2問だけで60点分です。また、ここが差のつくポイントです。

問題1:さまざまな情報読み取りと処理
(1)江戸時代の「時刻」についての計算。現代とは異なるシステムを理解して「変換」することがポイント。
(2)玉川上水の工事の難しさを資料から読み取る説明記述。
(3)3つのグラフを読み取って、日本社会の変化について正しく述べた文を「すべて」選択。
(4)夏目漱石の文章の空欄にあてはまるものを選択。
問題2: 文章読解に基づく要約と作文
(1)文章を200~255字で要約。
(2)文章から「科学技術の発展で広く使われるもの」を選び、問題点・体験・意見を250~300字で書く。
問題1は多くの資料を用いますが、設問内容はシンプルです。速さと正確さの両立が課題です。問題2の「要約と作文」で差がつきます。問題2は読む量も多い上に、要約も作文も複雑さや難解さは特別ではありませんが、時間がかかります。はじめから順番に解いて、時間切れになった受検者もいたことでしょう。場合によっては配点の多い後半からかかるべきです。なお、問題2の基本的な構造(要約と作文の組み合わせとその条件など)は、南附中のそれとよく似ています(レベルはサイフロ附属中のほうがより基本的です)。

設問一覧 ※表の見方は「資料の見方」のページをご参照ください
総合難易度[平均:7.7][合計数値:46]

総合難易度

多数の資料・少ない設問・問題点を読み取ったり自分の意見を提案したり……題材は科学技術的でも内容的には国語的要素が中心……以上のような「検査1」の構造と性格は、実は「横浜サイエンスフロンティア高校」の特色検査に似ています。当然といえば当然ですが、ここに、同校の学力観の一貫性が見え隠れしているとしたらたいへん興味深いことです。

設問のねらい・特徴
問題2の「2つの構成力」で受検者に差をつける大型設問

作文は具体性の高い内容なので、とりあえず書くだけなら特別な難問ではありません。ただし、《要約》と《意見》では文章の性格が異なるので、何をどのようにまとめ、2つの文章の違いをどう書き分けるかをキチンと理解してとりかからないと、似たような文章を並べたような結果になってしまいます。また、条件指定が多くて混乱しやすいことも注意すべき点です。
(1)の要約は書かれたことの整理ですから、あくまでも「受動的(受け身)」なものです。そこにある情報(文章)をよく理解して、そこに無いことを加えないように、あくまでも「引き算」で作成します。
(2)の作文は異なります。体験や意見を求められているのですから、文章の題材を土台にしながら、自分でしか書けないことを「たし算」して書きます。大枠は文章読解問題ですが、よくある空欄補充や部分的な書き抜きはありません。読解と作文の分野の「ど真ん中」と言える設問です。

分析と対策:問題2(1)(2) 要約と意見文作成
内容・目的に応じた書き分けがポイント―2つの「構成力」で差がつく

ポイントは「内容の整理」と「要約と意見文の書き分け」です。文章には構成があります。この「構成を読む力」「構成を作り出す力」の2つの構成力で差がつきます。(2)は、今年度唯一の「意見」を述べる設問でした。時間に余裕がないので、早く正確な読解と、スムーズな組み立てが重要です。逆にいうと、他の設問を速やかに終えて、ここに使う時間を確保する必要があります。先にも述べたように。こちらから先に、という時間配分ももちろん有効です。

(1)要約のポイント

「要約」の一般的な手順を説明します。
ポイントは、文章の構造を知っておいてから読むことです。要約というと何となく、全体を読んで少しずつ素材を集め、手間をかけてまとめるような印象をもっている人がいるかもしれません。しかし、そうではありません。いくつかの重要箇所を正しくとりだすことができれば、スピーディに要約を作成することができます。
したがって、まず知っておくべきことは説明文や意見文などの文章の構造です。
文章は、結論と説明(または理由・具体例など)に分かれます。その文章で何が述べられているかを知るためには、「結論」部分を見ればよいのです。たいていは最後にあります(右の図参照):文章によっては、はじめだけ、ということもあります)。
基本は最後の部分のチェックからスタートです。そして、最初も確認します。この文章では、最初・最後の前・最後の段落をとりだします。 要約のポイント1
最初インターネットを使うようになってから思い出す力が低下したように感じる、というお話を、知人や患者さんたちからよく聞きます。実際、私が記事で見た、ある民間の調査会社が10代~60代の利用歴1年以上のユーザーを対象に行った調査でも、約10パーセントの人が「(インターネットを使うようになってから)物忘れがひどくなった」と答えていましたから、この実感を持っている人は、私が想像している以上に多いのかもしれません。……………省略……………
最後の前それで記憶力が低下しても、ネットで調べられるのだからいいじゃないかと思われるかもしれませんが、それは甘い考えです。脳の機能は階層的になっていて、基礎の部分がしっかりしていて、初めてより高度な活動ができるものです。暗算のできない人が、計算機を使えるからといって、高度な数学的思考ができるわけではないように、記憶力が低下している人が、インターネットを使えば情報が調べられるからといって、面白いアイデアがどんどん湧いてくる、創造的なお仕事ができるということもあり得ません。
最後知のあり方の変化を理解して、それにうまく対応していく。インターネットの普及によって便利になったところは享受しながら、依存しすぎることなく、一方では脳機能を使う機会も意識して補っていく。そういう自己管理が求められている時代だと思います。
最初に「問題提起」、最後に「結論」という構成です。ということは、この構造をもとに重要部分を書き抜くのが第一段階です。

インターネットを使うようになってから思い出す力が低下したように感じる、というお話を、知人や患者さんたちからよく聞きます。
記憶力が低下しても、ネットで調べられるのだからいいじゃないかと思われるかもしれませんが、それは甘い考えです。脳の機能は階層的になっていて、基礎の部分がしっかりしていて、初めてより高度な活動ができるものです。暗算のできない人が、計算機を使えるからといって、高度な数学的思考ができるわけではないように、記憶力が低下している人が、インターネットを使えば情報が調べられるからといって、面白いアイデアがどんどん湧いてくる、創造的なお仕事ができるということもあり得ません。
知のあり方の変化を理解して、それにうまく対応していく。インターネットの普及によって便利になったところは享受しながら、依存しすぎることなく、一方では脳機能を使う機会も意識して補っていく。そういう自己管理が求められている時代だと思います。(407字)
字数はオーバーしていますが、だいたいの流れはできています。そこで、ここから枝葉を切り落とします。

インターネットを使うようになってから記憶力が低下したという話があります。
ネットで調べられるのだからいいじゃないかというと、ちがいます。計算機を使えても、高度な数学的思考ができるわけではないように、記憶力が低下すると、インターネットで調べられるからといって、面白いアイデアがどんどん湧いてくる、創造的なお仕事ができるということもあり得ません。
知のあり方の変化を理解して、対応していく。便利なところは享受しながら、依存しすぎることなく、脳機能を使う機会も意識して補っていく。そういう自己管理が求められています。(253字)
字数を減らすために、無くても意味の通じる枝葉の部分をカットしました。ほぼ、もとの素材の短縮だけで要約ができました。なお、設問に「一段落で」という指定があるので、上の文章をつなげて完成です。
この過程で重要なのは、全体の重要ポイント・段落内の重要ポイントを見極め、それに絞り込み、つなぎ合わせることです。

次に、要約作成にあたっての注意を、3点記します。

  1 自分の意見は書かずに資料の内容だけをいかすこと
  2 はじめに構成を決め、メモを作成してから書くこと
  3 できるだけ原文の素材を加工せずに使うこと

1は、次の意見文との区別をはっきりさせるための注意です。もちろん、資料に書かれた意見は用いなくてはいけません。しかし、あくまでも要約ですから、資料にないことを書かないように注意してください。「設問で何が求められているか」正確に読みとるということです。
2と3は、作文問題の全体的注意点です(意見文にも同じことがいえます)。
2は、正確に字数を守って書くために必要です。
3は、見当違いなことやおかしな表記を避けるためのコツです。

(2)意見文のポイント

要約は、あくまで書かれた内容に何も加えずにまとめ、意見文は書かれた内容は最小限にして、自分の意見中心に構成すべきです。では、意見文の一般的な注意点を3つにまとめます。

  1 まず、書くべき内容を明らかにしてから書くこと
  2 構成を決め、メモを作成してから書くこと
  3 はじめに結論を書いてしまうこと

では、設問に沿って進めます。「何を・どのように書け」と指定されているか確認します。要約もそうでしたが、これがあいまいだと不十分な解答になってしまいます。
書くべき内容を整理します。

 ①科学技術の発展により広く用いられているものを会話や資料から一つ取り上げる(インターネットは除く)
 ②その問題点を自分の学習や体験と関連させ具体的に述べる
 ③それについて自分の意見を書く
 ④複数の段落で、250~300字 (2)意見文のポイント

①~③の項目で、次のような段落構成ができます。必ずメモしてください。そうしないと、書き進むうちに重要な指定を忘れてしまうおそれがあります。

 段落1:【書き出しの文】取り上げたものを紹介
 段落2:その問題点+自分の学習や体験
 段落3:自分の意見

以上をメモして、そこに内容を書き加えます。

 段落1:【書き出しの文】取り上げたものを紹介 テレビ
 段落2:その問題点+自分の学習や体験 ついいつまでも見てしまう・約束に遅れた・テスト前に勉強できなかった
 段落3:自分の意見 (2)の結論を活用:便利なところは享受しながら、依存しすぎないような自己管理が必要(同じテーマについての文章ですから、そのまま使用可能です)

ここまで用意できたら、ボリュームアップしながら書き、字数を確認します。

 段落1:テレビ
 段落2:テレビはとても便利で楽しいものです。しかし、大きな問題もあります。つい、いつまでも見てしまい、時間のたつのを忘れてしまうことです。私の体験を書きます。大好きな番組に熱中してしまうと、テレビの前から離れられなくなってしまいます。はずかしいことですが、友人との約束に遅れてしまったたことが過去1年間に3回ありました。また、テスト前なのに、テレビばかり見ていて必要な勉強が半分もできなかったことが1年間に5回以上は確実にありました。
 段落3:テレビの便利なところは享受しながら、依存しすぎないような自己管理が必要だと思います。(255字)

最高の解答とは言えませんが、限られた時間の中で、必要な条件をすべて満たしている「これだけ書けていればとりあえず大きく減点されれることはない」解答です。
このような基本的な手順をぜひ身につけてください。そして、練習を重ねれば、よりスピーディに、より内容の優れた文章が書けるようになります。「作文」というと、上達に特別な才能が必要だという印象があるかもしれませんが、それは誤りです。スポーツでも音楽でも、その他のほとんどの分野でも、一定の手順をふんだ練習を重ね、技術を高めるものです。作文も全く同じであること分かっていただけたはずです。

作文の基本的手順

最後に、ある程度以上の長さの作文を書くための手順と、それぞれの段階でのポイントを記します。

1:設問の読解「何を答えるのか」をはっきりさせる
この問題でいえば、要約なのか自分の考えなのか、違いを明らかにすることです。
2:意見の決定「何を主張するのか」をはっきりさせる
意見文では「自己管理が必要だと思います」などの考えをはっきり書きます(この項目は要約には不要です)。
3:素材の選択「どれとどれを使うのか」をはっきりさせる
資料のどの部分を引用するのか、どのような内容をとりあげて使うのかを決めます。ここまでで、だいたいの内容が決まります。
4:構成の決定段落の構成をはっきりさせる
「意見(結論)・説明・意見」や、「意見・理由・説明(または具体例)」などのパターンがあります。これらの中から選び、段落ごとの役割を決めます(今回の例では、設問が指定する順番どおりに「書き出し・説明・意見」としました)。
5:メモの作成「何を答えるのか」をはっきりさせる
4で決めた段落の「役割」をメモして、そこに書くべき内容をかんたんに記入しておきます。このメモを準備しておくと、清書の段階で迷わずに、かえって速く書けます。
6:文章の作成字数に注意して書く
字数は重要です。段落の順番の指定がなければ「はじめに意見(結論)」から書くことをすすめます。文字数を調整しやすいからです。後半に具体例や説明を書くのなら、楽に調整できます。
この作文問題は、書き手の「読解力」「構成力」のレベルを明らかにします。また、示された資料を組み合わせて活用する力も明らかになります。

この問題のための練習を行うことは、言うまでもなく、一生ものの文章力が鍛えられることにつながります。

横浜サイエンスフロンティア高校附属中 適性検査Ⅱ
データ
時間・配点 検査Ⅰ 45分 100点

2017年度募集定員:男女各40名

検査Ⅱ 45分 100点

「大量の情報処理」を課題とする問題群
問題の概要
情報処理の速さと正確さを重視―原理の理解と空間図形で差がつく

作業よりも「思考」を重視し、大量の情報処理を行わせる点は検査Ⅰと共通しています。同じ横浜市でも、南附中が計算などの複雑で膨大な作業を重視しているのと対照的です。
大設問は2つです。対話文と資料の組み合わせで設問が進む仕組みは検査Ⅰと同じです。

   大設問1:アサガオの花についての実験をもとにした問題群
       問題1~問題5 アサガオの開花時間に関連する問題。
       問題6 正方形および立方体の「市松模様」に関する問題。
   大設問2:環境に負担をかけない自動車に関する問題群
       問題1~問題6 資料1~資料9までのさまざまなデータを読解する問題。

素材の性格で教科を分ければ、理科・算数中心で、一部国語・社会の要素があります。設問数は16。設問数よりも情報の多さが特徴で、スピーディな処理ができるかどうかで差がつくように設計されています。また、大設問1に、比較対照実験について原理の理解を求める説明記述問題および、立体(空間図形)のパズル的問題があり、ここも差がつくポイントでした(中学入試、高校入試でも差がつきます)。

市立横浜サイエンスフロンティア高附中の適性検査の特徴は、多くの資料(表やグラフなど)を読み解き・整理・分析する能力が強く求められることです。問題を解く際に特別な知識は必要なく、問題文に書かれていることを正確に読み取る力を試される問題が多いため、グラフを正確に読み解く力をつけることが必要となります。また合否を決定する要素の25%が調査書ですので、学校のテストなどの学習面や、生活についても意識を高めていくことが必要です。
栄光ゼミナールでは、基礎学力養成の時期と実践的な問題演習による合格力を身につける時期を明確に分け、授業内演習や家庭学習課題を無理ない難易度の問題からスタートすることによって、一歩ずつ着実に合格レベルまでステップアップすることができます。

適性検査Ⅰ 主に国語・作文(45分/100点)
2019年度より市立南・横浜サイエンスフロンティア高附中の適性検査Ⅰが共通問題になりました。
会話文で展開される内容について、図・表やデータの情報を読み解き、分析して表現する力が試されます。一般的な文章読解問題ではなく、会話文の空欄に当てはまる数字や言葉を、図・表などの資料から読み取れることを選ぶといった出題です。作文については約4500字の文章の要約が出題されました。
また、2つの文章の共通点をまとめる問題も出題されています。この2つで全体の70%の配点を占めるため、割合が高く注意が必要です。

主なテーマ
評論・エッセイ・図・表・グラフなど、幅広く出題されます。

栄光ゼミナールではこう指導します
栄光ゼミナールでは、漢字や語句など毎回授業時にチェックテストで定着を図り、授業内で読解の基礎学習を行います。さらに適性検査対策のオリジナルテキストを用いて合格に必要となる資料分析や、記述問題への対策を実践します。
また、配点の高い作文対策は、Z会の作文コースの併用をお勧めしています。栄光ゼミナールの授業との組み合わせにより、「紙」と「自分」だけでなく「人」が感じられる作文指導を実現。「文章主題をとらえ、まとめる力」や「テーマを多角的にとらえ分析する視点」を養い、自分の意見を論理的に述べることができるようになり、作文問題を突破できる実力が身につきます。

適性検査Ⅱ 主に算数・理科(45分/100点)
グラフや表といった資料が多いのが適性Ⅱの特徴です。複数の資料を同時に読み取る力が求められ、さらに整理して分析する力が求められます。問題のテーマは理科の実験が多くを占めていますが、問題の内容は会話文の読み取りを中心とした読解力が必要なものが多く対策が必要です。

頻出テーマ
立体図形・数の性質・実験・観察問題

過去に出題されたテーマ
立方体の積み重ね・人体に関する問題・地学(日食)・回路(LED・豆電球)・浮力

オリジナルテキストを用いて、資料の分析に必要な計算力や、文章を読んで要点をつかむ読解力を鍛えます。また、合格に必要な力である資料の分析・整理力を育てるために、授業内では教師が1問ごとに問題の考え方を丁寧に解説します。
問題演習では、理科の実験をテーマにした問題についても扱い、適性検査において幅広いテーマに対応できる学力を養います。